ロビンソンのまいにち

フリーランスで本のデザインとDTP

仕事の本

超特急が始まる

TOEIC対策の本、「特急シリーズ」の新刊が出ました。 判型が少し大きくなった「超特急」です。 表紙のデザインはほぼ同じですが、アイコンを新しくしました。 パッと見た目にはわからない程度の小さな変化。 アイコンは「カモノハシ」の愛称で親しまれた700…

シン・音読特急

とても似ているけれど違います。 『音読特急 速聴力をつける』と、新刊の『200問音読特急 瞬発力をつける』のカバーの色です。 同じ著者の本なので、前作に似た色をいくつか選びました。 その中から採用されたものは、双子くらい似てしまいました。 並べてみ…

香港の本

初めて訪れた外国は香港でした。 九龍の安宿に行くと、ベッドがいっぱいなのでリビングのソファに寝てください、安くしますからと宿主に言われました。 怪しげな(そう見えた)バックパッカーたちがウロウロする横で、恐る恐る過ごした最初の一夜は、何十年…

音声番号アイコンを作る

語学の教科書には、音声データがついていることがあります。 少し前までCDが本に付属していましたが、最近はQRコードを読み込んでサイトからダウンロードするものが増えました。 本の制作をしていて、該当する音声の番号を入れる際、以前はCDをアイコンにし…

本の背文字『出る単特急』の場合

『TOEIC®︎ L&R TEST 出る単特急 金の1000問』は、特急シリーズの中で一番厚い18.5ミリの束幅があります。 本の背文字は、束幅の影響を受けます。 幅が狭ければ、文字を小さくしたり変形しなくては入りません。 書店の棚に収まったとき、遠くからでもしっかり…

年に1度の仕事

毎年新版が出る本の、表紙の色を提案しています。 医師が病院で、手軽に開けるコンパクトな辞典。 シンプルだけど地味にならず、派手ではない。 手にして心地いい雰囲気。 そんなことを考えて作ったのは13年前でした。 それ以来、同じフォーマットで色違いの…

フォントのはなし

本を作るとき、最初に悩むのは本文の書体選びです。 本を開いている間、常に目にするものなので慎重に考えます。 内容に合った表情の書体を使うのは、料理に合ったワインを選択するようなもの。 料理の素材を知り味を感じ、ワインの重み、コクとの相性を精査…

辞書の匂い

本を広げ、顔を近づけると辞書の匂いがしました。 紙とインクの香り。 たぶん小学生の頃にかいだ辞書と同じ匂い。 そんなことがあるでしょうか。 使われている紙とインクが辞書特有なものだとは思えません。 小説など一般書との違いはなんだろう。 文字数の…

音読特急

「中身は読むのですか?」 本のカバーを作っていると言うと、ときどき聞かれます。 読みます。 少なくともその努力はします。 打ち合わせのときに、担当者から本の概要とデザインの希望を聞き、目次と原稿をもらいます。 専門書だと理解できない部分も多く、…

世界史劇場 項羽と劉邦

『世界史劇場 項羽と劉邦』 ポストに入りませんでしたと、配達員が玄関まで届けてくれた包みには、書籍の見本が入っていました。 本文440ページ、厚さ25.5ミリ。 自分でカバーを作った本ですが、製本されたものを手にすると、そのボリュームに驚きます。 エ…

特急シリーズ

TOEICの解説書「特急シリーズ」は、最初の1冊から制作に関わっています。 現在60冊を超えていて、カバーに使う色の選定に悩むようになりました。 赤、青、緑、紫、オレンジ、主要な色はだいたい使いました。 色は、担当の編集者と相談します。 編集者の希望…

イタリア語を読む

数年前から独学でイタリア語を学んでいます。 主な教材はNHKラジオの「まいにちイタリア語」とテレビの「旅するためのイタリア語」。 テレビの講座はもともと「旅するイタリア語」だったのですが、コロナ禍で旅行ができなくなりタイトルが変わりました。 そ…

抵抗と日系文学

こんな表紙なんだね。 届いたレターパックの中から取り出した本を見て、ちょっと驚きました。 何ヶ月もかけてDTPで本文を作ってきましたが、カバーや表紙は別の人が担当したため、表紙を見たのはこの時が初めて。 第二次世界大戦時、アメリカに暮らした日系…